BL小説を発売している出版社や「〇〇文庫」って、結構多くないですか?
大きな本屋さんのBLコーナーに行くと、たくさんの出版社の本が並んでいて、その数は驚くほどです
電子書籍でも、BLって検索すると数多くの出版社がヒットしてきます
そうした出版社を、今回ちょっとまとめてみようと思い立ちました
まとめることで、出版社やレーベル(〇〇文庫、などと言われるもの)の全体像を把握したいなと
ある程度把握できれば、みなさんの作品選びの参考にもできるんじゃないかと考えました
では、早速みていきましょう
ちなみに、レーベルで有名だと思われる作品も、載せていきます
(注:リストアップした出版社や作品、それぞれの特徴は、完全に管理人の独断と偏見です
あくまでも、個人の意見なので、「ふう~ん」程度に思ってください)
新書館
BL小説出版の有名どころ、新書館
「ディアプラス文庫」が、国内BL小説作品を出版しています
企業の概要は以下の通りです
- 1961年6月14日設立
- 雑誌「ダンスマガジン」「クララ」「ワールド・フィギュアスケート」を出版
- 1998年9月BL雑誌「小説ディアプラス」創刊(3月/6月/9月/12月の各20日に年4回発刊)
BL小説の出版元としては、歴史もあり、安定の新書館という感じですね
企業としてダンスやフィギュアを扱う関係か、書籍に独特の品だったり、丁寧さを感じることが多いです
なお、新書館には、2つのレーベル「ディアプラス文庫」と「モノクローム・ロマンス文庫」があります
ライトかつ王道BLが多いーディアプラス文庫
国内のBL小説を発表するレーベルです
一穂ミチ先生や木原音瀬先生、安西リカ先生など、安定した人気と実力のある作家さんの作品が、いくつもあります
作品のイメージは、「王道」「濡れ場はあっても、それほど過激ではない」「ライト>ヘビー」
欧米BL小説の翻訳ーモノクローム・ロマンス文庫
海外、特に欧米ののBL小説を取り扱う翻訳レーベルです
2013年2月創刊ということは、創刊して、もう10年以上になるんですね
当時は、海外BLものを定期的に出版するレーベルが作られたことが、とても驚きでした
採算取れるのかな、と勝手に心配してました(すいません・・・)
- 欧米のBL小説を翻訳する専門レーベル
- 2013年2月創刊
- 日本のBL漫画界で活躍されている方が、イラストを手がけている
- 翻訳:冬斗亜紀(フユトアキ)先生、鴬谷祐実(オウタニユミ)先生、一瀬麻利 (イチノセマリ)先生
作品数は多くありませんが、読み応えのある良作が多いです
全体に、翻訳に対するストレスも少なく、概ね読みやすいことも重要なポイントだと思います
扱うジャンルは、ファンタジーもの、推理もの、歴史もの、サスペンスもの、色々あります
作家さんは、イギリスやアメリカ出身の方もいますが、オーストラリアなどの様々な英語圏の方がいます
最後に、この文庫で翻訳ものを初めて読む時の注意点を、ちょっとだけ書いておきます
- 全体に読みやすい翻訳が多いですが、こだわる方にはストレスを感じる作品もあります
- 現段階(2023年8月)で翻訳の先生は3名です
- 日本語の感覚が合う翻訳者の先生は?という点で、作品を選んでみてもいいかもしれません
- 海外ものには、リバ(攻めと受けを固定しない)も多いです
- リバが苦手な方は、あらすじなどで事前に内容を確認ください
幻冬舎コミックス
大手出版社の幻冬舎のコミックス事業進出にあたって、設立された子会社
小説レーベルとしては、「ルチル文庫」と「リンクスロマンス」があります
- 2001年10月22日設立
- 幻冬舎(1993年11月設立)の子会社
- 2003年 雑誌「ルチル」創刊(奇数月発売)
- 2012年 雑誌「リンクス」創刊(偶数月発売)
バラエティに富むラインナップールチル文庫
文庫サイズで発表するレーベルです
作品のジャンルは、本当に多彩
純愛、ファンタジー、H系、社会人もの・・・たぶん、ホントに何でもあると思います
「ルチルだから○○系の話だろう」ではなく、「ルチルという、BL小説発表の場」というイメージです
さらに、過去に他出版社で発売された作品を、新装版として出版し直してくれることもあります
昔の作品を読みたい長年のBL読者も、まだBLを読むようになって間もない方も、手に取りやすいはず
色々な意味で、万人受けしやすいレーベルかと思います
大人が新書で読みたいものを探すならココーリンクスロマンス
ルチル文庫が文庫版での出版に対して、リンクスロマンスは、新書版で出版するレーベルです
ジャンルは、ルチル文庫と同様に多彩
ただルチル文庫よりも、社会人ものやファンタジーもの、耽美系が目立つイメージです
なんとなくですが、ちょっと大人な香りがする表紙絵も多いなと感じます
最近では、かわい有美子先生の警察ものや軍隊ものが、レーベルイメージのベースになっているように思います