
大事にしないといけない相手を、大事にできていないことって、ありませんか?
特に、つきあいが長い相手との関係ほど、雑になりがちではないでしょうか?
「ロング・エンゲージ」は、自由で軽い久瀬さんという男性が主人公です
彼は、一途に想いを寄せてくれ、大切に扱ってくれる鳴町さんを、ぞんざいに扱っています
途中で、態度を改めないといけないと気付きますが、簡単ではありません
それでも、踏ん張って、過去の自分を変えようとする久瀬さんの姿に、力をもらえます
長く大切な人がいらしゃる方に、おすすめの作品です
また、時間をかけて変わっていく2人の関係性を、味わいたい方にも、おすすめの作品です
「ロング・エンゲージ」あらすじ

鳴町了(なりまち りょう)さんと、久瀬了(くぜ おさむ)さんは、高校の同級生
高校時代から始まった体の関係は、大人になっても続いています
ただ、鳴町さんは、ずっと久瀬さんが好きで、久瀬さん一筋
一方の久瀬さんは、鳴町さん以外とも遊んでいました
そんな中、手を負傷し、美容師の仕事ができなくなってしまった久瀬さん
一時的に、鳴町さんと暮らすことになり、改めて鳴町さんの良さに気づきますが・・・
(2023年5月25日 新書館ディアプラス文庫)
「ロング・エンゲージ」感想

鳴町さんが、真面目で誠実で、とても素敵な男性でした
こんなイイ男に、想われたら幸せだろうなと、思わずにいられないほどで
鳴町さんに、一心に想われる久瀬さんが、羨ましくなりました
でも、久瀬さんも、ただ受け身なだけではないのが、よかったです
最初は、だいぶ「ザ・クズ男」って感じなんですが、
鳴町さんへの思いを自覚してから、仕事への姿勢を反省したり、
鳴町さんの心の闇を理解しようとしたり、成長しているのが伝わってきました
少しずつ大人になっていく2人を、頑張れ~!と、応援しながら読んでいました
高校生から20代後半にかけて、色々なことが起きる時期に、
影響し合いながら、大人になっていく2人と、変わっていく関係性が味わい深かったです
「ロング・エンゲージ」緒花先生のイラストが美しいです

緒花(おはな)先生が、イラストを担当されています
表紙が、うっとりするほど美しいです
ベールが、幻想的な雰囲気を醸し出してますよね
それに、2人の表情も素敵です
真面目な鳴町さんが、まっすぐ久瀬さんを見つめ、
久瀬さんが大らかに受け止めています
2人の性格の違いが、表情だけでも豊かに伝わってくる1枚だと思います
「ロング・エンゲージ」長い付き合いの大切にしたい人がいる方におすすめ
- 一途で誠実な攻めと、自由な受けのやり取りを、味わいたい方におすすめです
- 長い付き合いの大切にしたい人がいる方に、おすすめです
- 時間をかけて変化する関係性を、じっくり味わいたい方にも、おすすめの作品です