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【女装男子の恋】リーマンBL:木原音瀬「美しいこと」感想・おすすめ

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BL小説の中で、名作と呼ばれている作品を読んでみたいと思われませんか?

「美しいこと」は、紙媒体が絶版になってしまったので、一般的な書店で出会うことは難しいです

でも、電子書籍として発売され、今でも読み継がれている作品です

まずは、昔から評価されている作品を読みたいという方に、ぜひ読んでいただきたい作品です

木原音瀬先生の情報(一般)

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  • 名前:このはら なりせ
  • 10月27日生 O型
  • 高知県出身
  • デビュー作(1995年):「眠る兎」
  • 小説家ユニット「Unit Vanilla」のメンバー(岩本薫、和泉桂、ひちわゆか、木原音瀬)
  • 「箱の中」と続編「檻の中」は、『ダ・ヴィンチ』で「BL界の芥川賞」と称賛されました

木原音瀬先生の作風(個人的なイメージ)

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  • BL界の大御所作家先生
  • 読む前は、「痛い」「怖い」内容を書く先生
  • 読んだ後は、「凄い」「切ない」作品を書く先生というイメージ
  • 圧倒的な筆力、独特の世界観を持っている先生
  • 先生は望まれないかもしれないですが、一般受けする作品を書いていただきたい
  • たくさんの人に高く評価されてほしい

「美しいこと」あらすじ

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会社員の松岡さんにとっての趣味は、週に1回、女装して外出すること

しかし、いつものように女装を楽しんでいた松岡さんは、ある日、外出先で女装をバカにされます

傷つき、ショックを受けた松岡さんのそばを、偶然通りかかる同僚の寛末(ひろすえ)さん

寛末さんは、松岡さんを、同僚とは気づかず、女性として扱い、優しく助けます

その後も、女装した松岡さんを、女性と誤解したまま、好意を抱いていく寛末さん

一方、女性として好かれることに、耐えられなくなった松岡さんは・・・

(2007年11月21日 スコラマガジン Holly NOVELS)

「美しいこと」感想

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松岡さんの思いが、切なくて、読んでいて苦しかったです

寛末さんも、一生懸命なんですけど、不器用だから、物事がスムーズに運ばなくて

もどかしいことも多いし、苦しい場面も多かったし、読むのに胆力が必要でした

でも、気が付いたら、2人の恋を一生懸命応援していて、時間を忘れて読みふけっていました

文章に力があって、物語にも引き込む力がある

読み継がれていくべき作品だと思います

「美しいこと」は、日高ショーコ先生のイラストが、美しい

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日高先生のイラストが、美しくて、眺めるたびに、ため息が出ます

まず表紙が素晴らしいのですが、紙媒体では本文の挿絵もあって、それも全部美しい

何より日高先生の絵が凄いのは、ものすごくキレイなんですが、ただキレイなだけではないこと

松岡さんの誠実さや色気、寛末さんの朴訥さ、そうした人物像は、もちろん描かれているのですが

場面ごとの2人の感情、変化を持ってそれぞれの絵から伝わってきます

日高先生のイラストが素晴らしいことも、この作品が名作と呼ばれる一因だと思います

「美しいこと」は、一般文庫化や漫画化もされました

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発表された当初は、「美しいこと」という作品名で上下巻全2冊として、発売されました

その後、電子化されるにあたり、下巻が「愛しいこと」という題名になっています

電子書籍としては、「美しいこと」と「愛しいこと」をセットで読むことを、おすすめします

また、当時限定小冊子として発表された続編「愛すること」も電子化されています

「美しいこと」「愛しいこと」が面白かった方は、こちらも読んでみてはいかがでしょうか?

さらに、本作は、講談社文庫でも出版されていますし、コミカライズもされています

読みやすいともので、2人の世界に触れていただければと思います

「美しいこと」は、恋の切なさをじっくり味わいたい方におすすめ

  • 寛末さんを思う松岡さんが、切なく愛しいです
  • 悩んで苦しんで、それでも頑張る松岡さんを、自然と応援したくなります
  • 切ない恋を読みたい方に、おすすめです