伊勢原ささら「嫌われ魔物の大好きなひと」感想・おすすめ【BL小説】

みなさん、人外ものって読まれますか？

近年のBL小説は、オメガバースに加え、人外ものが増えており、人気のジャンルです

ただBL小説を読み始めた方には、少し馴染みの薄いジャンルではないでしょうか？

そうした人外ものをあまり読んだことがない方に、特にオススメな1作があります

「嫌われ魔物の大好きなひと」という作品です

本作の人でない生きものは、人間に「魔物」と呼ばれています

そして、その小さな魔物と人間が、絆を深めていくファンタジーBL小説です

人外ものが初めての方や、純粋で健気な生きものの物語を読んでみたい方にオススメの作品です

「嫌われ魔物の大好きなひと」とは

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「嫌われ魔物の大好きなひと」は、伊勢原ささら先生の商業BL小説作品

人間と、「魔物」と呼ばれる人外生物が出会うファンタジーです

伊勢原先生の作品の中でも、特に評価も高く人気の作品です

BL情報サイト「ちるちる」のBLアワード2019「BEST小説」部門で第14位を獲得しました

なお、伊勢原先生は、X（旧：Twitter)やブログを開設されています

（2018年9月18日幻冬舎ルチル文庫）

ずっとずっと昔、宇宙から地球に移り住んだ生き物たちがいました

最初は人間と共存していましたが、そのうち「魔物」と呼ばれ迫害されるようになってしまいました

それから「魔物」は、長い間、人間と関わらずに、ひっそりと生きてきました

そうした中、ある「魔物」が、1人の男の子と出会います

正人（まさと）と名乗るその男の子と「魔物」は、意気投合し仲良くなりますが・・・

魔物の青（あお）くんが、純粋で健気で、とても愛しかったです

特に、自分のことは後回しにして、ただ大切な人達の幸せを願う姿に、涙しました

青くんこそ、幸せになってほしいと願いながら読んでいました

それに、正人さんも、優しかったし、他の人たちも、みんな温かい人ばかりでした

心のキレイな人たちがたくさん登場する、優しい物語でした

人外ものですが、本作なら、ファンタジーが苦手な方とかでも、楽しめるんじゃないでしょうか

というか、叶うなら、みなさんに読んでいただきたい！

そう思うぐらい、とても素敵な作品です

1人でも多くの人に、この作品の良さが届くといいなと思います

伊勢原先生の文章が温かくて、主要人物もみんな優しい本作

そうした作品の雰囲気に、テクノサマタ先生のイラストが、とても合っていました

特に青くんが、もう可愛くて可愛くて

生物のときの短い手も、人間のときの奥手な感じも、全部可愛くて愛しかったです