
芸人さんたちの恋を、読んでみたいと思われませんか?
久我有加先生は、漫才や落語などを題材にした作品を、発表し続けている先生です
今回は、講談師2人の仕事と恋の物語です
芸の道に精進しながら、芽生えた恋心に戸惑い、葛藤する2人が可愛らしいです
お仕事BL、芸人ものBLが読みたい方に、オススメの作品です
「恋は読むもの語るもの」とは?
久我有加(くが ありか)先生の作品です
2021年雑誌「小説ディアプラス」に発表されたものに、書下ろしを加えて文庫化されました
久我先生は、落語家や漫才師を主人公にした「芸人シリーズ」を何作も発表されています
本作も、その「芸人シリーズ」の1作です
「芸人シリーズ」といっても、特に続きものではなく、1冊ずつ完結しています
どれから読んでも、どれか1冊だけ読んでも、特に問題ないです
もちろん、本作も、この1作だけで完結しているので、これだけ読んでも問題ありません
ちなみに、久我先生は、X(旧:twitter)や、ブログもされています
ブログでは、本作を含めた色々な作品の番外編を読むことができます
「恋は読むもの語るもの」あらすじ

会社のストレスで弱っていた日比野進也(ひびの しんや)さん
ある日、たまたま伝井青嵐(つたい せいらん)さんの「赤穂義士伝」を聞き、講談に魅せられます
その結果、会社を辞め、講談界に入門した進也さんは、青嵐さんの弟弟子となります
そして、青嵐さんの芸を尊敬し、講談にのめりこむうち、進也さんは青嵐さんにも惹かれていき・・・
(2023年11月25日 新書館ディアプラス文庫)
「恋は読むもの語るもの」感想

進也さんが、純粋で真っすぐで、芸の道に一直線なのが、とても清々しかったです
器用じゃない分、一生懸命に稽古して青嵐さんに追いつこうと頑張る姿も、いじらしかったです
そりゃ、青嵐さんも、ほっとけないよねえと、読みながらニマニマしてました
ちなみに、題材の講談をよく知らなくて、小難しい話なのかなと、読む前は心配したのですが
講談ってなに?レベルの私でも、問題なく楽しめました
ベタベタの関西弁も、味わい深くて良かったです
芸の道を究めようとする人達が、いっぱい出てきて、お仕事BLとしても秀逸な作品ですし
1人の青年の成長物語としても、良き作品でした
梨とりこ先生のイラストが、細やかで、清らかな雰囲気

今回、本屋さんで、梨とりこ(なし とりこ)先生の表紙絵が、目を引いたので買ったんです
表紙の2人、なんかどっしり落ち着いていて、目が引き寄せられたんですよねえ
そしたら、内容も面白くて、表紙買いして良かったと思いました
表紙だけで、「この本、ただものじゃないんじゃ・・・?」と思わせるってすごいです
でも、中のイラストも、どれも細やかでよかったです
どの絵の進也さんも、青嵐さんも、まとう雰囲気が凛としていて、とてもいいなと思いました
芸人の道にも恋にも一生懸命な2人を、応援したい方におすすめ
- 講談の兄弟弟子の物語です
- お仕事BLとしても、秀逸な作品です
- 芸にも恋にも一生懸命な講談師2人の生き方を、応援したい方におすすめです