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【社会人の恋】リーマンBL:安西リカ「隣の男」感想・おすすめ

imaged by Alexander Naglestad from Unsplash

好きになる相手は、憧れの人がいいでしょうか?一緒にいて落ち着く人がいいでしょうか?

憧れの人を好きになったら、その人みたいになりたいと頑張れるけど、あまりに凄い人なら、近づけなくて落ち込んでしまうかもしれません

憧れって、パワーをくれるけど、時に疲れる原因になったりするから、やっかいですよね

本作「隣の男」に登場する伊崎さんも、まさにそんな風に少し疲れてしまった人です

人生に少しくたびれた大人たちの次なる恋を、ゆっくり楽しみたい方に、オススメの作品です

作品のあらすじ

IT関連会社代表の伊崎さんと、メーカー研究職の安原さんの物語です

伊崎さんは、たまたま入った居酒屋で、一人吞んでいた安原さんと知り合います

洗練され、キラキラしている伊崎さんと、古びた居酒屋で、一人で呑む少しくたびれた10歳近く年上の安原さん

本来なら交わらないはずの2人でしたが、一緒に過ごす時間は気楽で、自然と飲み友達となっていきます

憧れの人との辛い恋を終わらせたばかりの伊崎さんにとって、恋愛抜きの安原さんとの時間は気軽で楽しい時間

タイプではない安原さんを意識することもない、そのはずでしたが・・・

(2023年9月25日 新書館ディアプラス文庫)

作品の感想

伊崎さんのオシャレな雰囲気と、年輪を重ね、少し老いまで感じさせる安原さん

2人の性格のギャップが面白かったです

でも、自分とは全然違う性格や生き方の人に、惹かれることってありますよねえ

この2人も、違うからこそ惹かれるっていうのが、とてもしっくりきて、好きになる気持ちがよくわかりました

2022年に発売された「嫌いな男」のスピンオフ作品ですが、この1作だけでも、十分楽しめました

イラスト:華やかでキラキラしている北沢きょう先生のイラスト

北沢先生の描く人たちって、ホントにキラキラしてて、華やかだなーって思います

小汚い薄暗い居酒屋で、備え付けのTVで野球見ながらビールを飲む安原さんさえ、オシャレに見えるってどういうこと?っていう(笑)

人生に少しだけ疲れた大人の2人の話なのですが、暗くならずに明るく軽く読める作品です

それは、たぶん、北沢先生のイラストの効果もあるんじゃないかなと思います

参考:「隣の男」は、「嫌いな男」のスピンオフです

本作「隣の男」は、2022年に発売された「嫌いな男」のスピンオフ作品になります

「嫌いな男」の主役は、会社員の南千裕(みなみ ちひろ)さんと、向居真也(むかい しんや)さん

向居さんが、伊崎さんと学生時代から知り合いで、今はビジネス上のパートナーという関係です

「隣の男」の世界観が気に入った方は、「嫌いな男」も読んでみていただきたいです

【社会人の恋】リーマンBL:安西リカ「嫌いな男」の感想・おすすめ

少し疲れた大人同士の恋を楽しみたい方におすすめ

  • 主人公は、会社を起業し華やかに生きながら、内心では、憧れの人との辛い恋に傷ついています
  • そんな主人公が、古びた居酒屋で、一人呑む年上のサラリーマンと知り合って仲良くなります
  • 憧れの人を手に入れる恋から、癒しと安らぎを得られる恋へ
  • 人生に少し疲れた大人達の恋、静かな心の機微をゆっくり味わいたい方に、おすすめの作品です