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過去の恋愛で、後悔していることは、ありませんか?
「あの時、自分がもっと頑張れば、別れずにすんだかもしれない」
「あの言葉さえ、言わなければ」
「今なら、もっとうまくやれるのに」など
本作品は、大学2年で知り合い、大恋愛の末に別れ、再会した2人の「その後」が描かれています
再会した後、2人は、付き合っていた当時を、繰り返し思い出します
そして、当時の自分の至らなさを恥じ、相手への不寛容さを反省します
その上で、恋心は、なくなったのか、これから友人として付き合っていけるのか、何度も悩みます
傷つくことに怯えながら、過去を反省し、未来の幸せを諦めない2人の強さと覚悟に惹かれます
社会人として自立する2人が、恋に悩む姿を、じっくり見守りたい方に、おすすめの作品です
作品のあらすじ
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物語の主役は、水野光流(みずの ひかる)さんと、阿久津慧一(あくつ けいいち)さん
大学2年で知り合い、すぐに恋に落ちた2人は、社会人になり同棲を始めます
しかし、仕事が多忙になるにつれて、いさかいが増え、ささいな口論がきっかけで別れてしまいます
1年後、仕事相手として再会した2人は、今度は友人として付き合うようになりますが・・・
※ルチルレーベル創立20周年、ルチル文庫創立11周年を記念して、刊行された作品です
(2016年6月30日 幻冬舎コミックス)
作品の感想
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現実的な、大人の恋のお話です
物語は、2人が20歳で出会うところから始まっていて、最後は35歳まで
足かけ15年
その長い期間の2人の心の変化が、繊細で丁寧な文章で描写されていて、とても味わい深い作品でした
奇想天外なことは起きず、地味といえば、地味なんですが、そこは特に気になりません
「地味」というより「リアル」って感じです
特に、フードスタイリストを目指す光流さんと、会社員の慧一さんが、徐々にすれ違っていくのですが
少しのすれ違いが、徐々に重なって、距離が出来ている感じが、リアルだなと
ぶっちゃけ、男同士のことは、正直わかりません
でも、現実って意外とこんなもんじゃないかなって、思わせる説得力がありました
スタイリッシュな奈良千春先生のイラスト
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表紙の2人が、格好良くて、かわいくて、大好きです
相手が気になるのに、意地張ってそうな、2人の表情が、特に愛しいです
本文中の挿絵も、何枚も力強い筆致のものがあって、とても素敵でした
どのイラストも、一見、全体としては温度が低そうなんですよねえ
でも、描かれた細かい部分、特に目や手をみると、奥に熱い気持ちがありそうと想像できてしまう
複雑な気持ちを抱えるキャラクターが、奈良先生のイラストで、より立体的に感じられました
参考:紙媒体は、四六版で、読み応えのある作りになっています
![](https://thankstoblnovel.com/wp-content/uploads/2023/11/kenny-eliason-TtlSPDneJgM-unsplash-1024x683.jpg)
凪良先生のBL小説は、文庫での出版が多く、新書版も数冊しかありません
その中で、本作は、珍しく四六版で出版されています
レーベル創立の記念本だから、特別に製作されたものってことみたいですが
凪良先生の作品を、大きい版で読めるのは、とても貴重だと思います
電子書籍で読むなら関係ないかもしれません
ただ、装丁も美しいので、可能なら紙媒体で読んでいただきたい作品です
一途な大人の恋を丁寧に味わいたい方に、オススメの作品です
- 大学2年で知り合い、大恋愛の末に別れ、再会した2人の「その後」が描かれています
- 大人になり、傷つくことに怯えながらも、幸せを諦めない2人の強さと覚悟に惹かれます
- 自立した大人が、一途に恋する姿をじっくり味わいたい方に、おすすめの作品です