BL小説には、様々なジャンルがあります
最近は、オメガバースや異世界ものが特に人気ですね
そんな中、戦時中を舞台にした作品も、出版されています
海外や架空の国が舞台のものが多いですが、日本の戦争時代を舞台にした作品もあります
特に、尾上与一先生の太平洋戦争時代を舞台にした作品群は有名です
「1945シリーズ」と呼ばれている作品たちです
2010年代に発売されたシリーズで、長く絶版になっていたものの、今でも根強い人気があります
そんなシリーズが、2024年、出版社を変えて復刊されることになりました
その第1弾作品が、「蒼穹のローレライ」です
「蒼穹のローレライ」とは?
元々は、2015年10月に、Holly NOVELS(蒼竜社)から発売された作品です
「1945シリーズ」の中でも、当時から大変評価が高い作品でした
今回、10年近くの時を経て、2024年2月にキャラ文庫から新装版1冊目として復刊されました
初版時、文庫には収録されていなかった書き下ろし掌編「面影」が、今回追加収録されています
なお、「1945シリーズ」の各作品は、続きものではなく独立しています
どれから読んでも問題ありません(もちろん番外編集2冊は別です^^)
「蒼穹のローレライ」あらすじ
太平洋戦争中期を舞台にした、2人の青年の物語です
日本の基地で働く整備員三上徹雄(みかみ てつお)は、最前線ラバウルに赴任することになります
空路でラバウルに向かった三上たちでしたが、途中で敵の襲撃を受けてしまいます
その時に助けてくれたのが、浅群塁(あさむら るい)が操縦する零戦でした
ラバウル到着後、浅群や彼の同僚と出くわした三上は・・・
「蒼穹のローレライ」感想
読んでいる間、何度も泣いて、ラバウルの青空に思いを馳せて
読み終わった後は、2人の幸せや生き方について、何回も考えました
きっとこれからも、繰り返し思い出すんだと思います
そんな風に、読んだ者の心に深く残る名作です
感動作とか号泣作品とか、他にも色々表現はできるでしょうけど、十分ではないように思います
ただただ名作、そうとしか言いようがないような作品に感じました
とにかく、この作品に出会い、読むことができて幸せでした
待望の復刊なので、どうか1人でも多くの人に読んでいただきたいです
そして、ずっとずっと読み継がれていってほしいです
関連本:1945シリーズは、尾上与一先生の代表的作品群です
太平洋戦争を舞台にした尾上先生の作品群は、「1945シリーズ」と呼ばれています
基本的に各作品は独立しており、本編5作は、どれから読んでも問題ありません
また、上記5作品の他、番外編集が2作あります
「郵便飛行機より愛を込めて」と「謹製ヘルブック」が、番外編集です
さらに上記とは別に、「HOLLY MIX」というアンソロジーにも、番外編が掲載されています
初版の発売元であるHolly NOVELSの8周年記念に発売された、書き下ろし番外編集です
木原音瀬先生など他の先生方とともに、尾上先生も「碧のかたみ」番外編を発表されています
ただ、いずれもHolly NOVELS(蒼竜社)から発売された初版本は、絶版となっています
残念ながら、電子書籍でも発売されていません
今回、キャラ文庫で新装版が発売されるのは、今のところ以下の4作品です
残りの「彩雲の城」なども、ぜひ復刊してほしいです
作品名 | 初版発売 | 新装版 |
---|---|---|
天球儀の海 | 2012年10月 | 2024年4月(既刊) |
碧のかたみ | 2013年8月 | 2024年6月(既刊) |
彩雲の城 | 2014年11月 | |
蒼穹のローレライ | 2015年10月 | 2024年2月(既刊) |
プルメリアのころ。 | 2016年2月 | 2024年8月発売予定 |
※郵便飛行機より愛を込めて | 2016年8月 | |
※謹製ヘルブック | 2017年6月 | |
※HOLLY MIX (他の先生達との共同番外編集) | 2013年10月 |
読み応えのある作品をじっくり味わいたい方に、オススメの作品です
- 太平洋戦争中、精一杯生きた2人の青年の物語です
- 読み応えのある作品をじっくり味わいたい方に、特にオススメの作品です
- 戦争ものが苦手な方にはお勧めしにくいですが、多くの方に試して頂きたいです
- これからもずっと読み継がれていってほしい名作です