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【続】一般小説を発表しているBL小説家おすすめ3人

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以前の記事で、「一般小説を発表しているBL小説家おすすめ6人」を紹介しました

その後、他の先生方で、まだおすすめできていない方が、何人かいらっしゃることに気づきました

なので、今回追加でおすすめを考えてみました

今回のポイントは、一般文芸というより、ライトノベルでの活躍が中心の先生方です

今後、先生方がライトノベル中心で続けられるのか、一般文芸に軸足を置かれるのか

先生方の進まれる道も、興味深いところです

では、お1人ずつ、主な作品と一緒に見ていこうと思います

おすすめ1人目:愁堂れな先生

Image by StockSnap from Pixabay

お1人目は、愁堂れな(しゅうどう れな)先生です

BLデビューが2002年なので、もう20年以上、活躍されている大御所先生です

扱うジャンルが幅広く、また単作も、シリーズものも多数手がけられています

個人サイトに掲載されている著作リストを見ると、実に200作以上!

長年、たくさんの作品で楽しませて下さっている、ベテランの先生です

  • BL単行本デビュー:2002年「罪なくちづけ」
  • ライトノベル:集英社オレンジ文庫や角川文庫を中心に活躍されています
  • 趣味は宝塚。X(旧:twitter)でも、よく宝塚関係をつぶやかれています

愁堂先生は、X(旧:twitter)や個人サイトも運営されています

趣味は宝塚とのことですが、2時間ドラマやミステリーもお好きなようです

作風を考えると、「・・・なるほど!」と、何となくわかるような気がします(^^)

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愁堂れな先生のライトノベル作品は、他のBL作家の先生と比べると、わりと多いです

「キャスター探偵」シリーズとか、「忘れない男」シリーズなど、シリーズものも複数あります

ただ、お試しなら、そういうシリーズよりは、最近発売された「相棒は犬」がいいかなと

ファンタジー要素のあるライトなミステリー小説です

元刑事で、今は探偵事務所で働く甲斐さんと、殉職した元相棒の三上さんが中心のお話です

他に、トイプードルが三上さんの言葉を話したり、ヤクザが出てきたりします

設定は若干カオスですが、ライトノベルらしく軽く読めます

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愁堂れな先生のBL作品は、ホントに色々あって、1つに絞れないです

インパクトでいうと「北の漁場」(マグロ漁師が主役のBLですよ!びっくりです!しかも面白い!)

デキる男の格好良さなら「法医学者と刑事の相性」(医学者と刑事の2人が仕事人間でカッコイイ)など

考えるだけで楽しい、面白い作品がたくさんあります

その中で、あえて先生の代表作を1つ上げるとすると、迷いますが、やっぱり「たくらみ」シリーズかと

第1巻が、GENKI NOVELSで発売されたのが、2004年です

そこから、途中で幻冬舎ルチル文庫での発売となり、現在まで続いているシリーズです

  • 「たくらみ」シリーズは、元々GENKI NOVELSで発売されました
  • その後、既刊本が幻冬舎ルチル文庫で復刊されました
  • 以後、同レーベルで続編が発売されています
  • 2024年現在まで10冊以上続いており、1年に1冊程度の発売ペースです

内容は、懲戒免職となった刑事の高沢裕之さんと、組の若頭である櫻内玲二さんの物語です

裏社会とか、執着とか、結構濃いめのお話です

BL作品に、そこそこ慣れてきて、長編をがっつり読みたい方には、オススメです

あとは、第1巻をお試しで読んでみるという読み方も良いんじゃないかなと思います

電子書籍なら、購入前に何ページが試しで読めることがあります

そういうので、作品との相性を確認するのがいいかなと思います

おすすめ2人目:久我有加先生

おすすめ2人目は、久我有加(くが ありか)先生です

商業BLデビューは2000年で、ディアプラス文庫やキャラ文庫を中心に活躍されています

BL作品以外では、ライトノベル作品を発表されています

久我先生の作品の傾向としては、関西(特に大阪)が舞台になっていることが多いです

なので、関西弁だったり、テンポのいい会話が、頻繁に登場します

  • 商業BLデビュー:2000年「春の声」(『小説ディアプラス第4号』新書館)
  • 関西が舞台の作品が多いです
  • 落語や講談など、いわゆる大衆演芸を題材にしたBL作品を多く発表されています
  • ライトノベルデビュー:2019年「獣の牢番 妖怪科學研究所」 (小学館文庫)

また、BL作品では、落語や講談といった大衆演芸や芸人さんが、取り上げられることが多いです

先生自身が、そういった演芸がとてもお好きなようですね

久我先生の日常は、X(旧twitter)で垣間見ることが出来ます

また、先生の個人ブログもあり、こちらには出版作品の掌編などが掲載されています

(掌編小説:短編小説よりも、さらに短い作品)

Image by StockSnap from Pixabay

久我有加先生の2作目のライトノベル作品です

舞台は、明治の大阪

女学生の巴(ともえ)さんが、陸軍将校の三郎(さぶろう)さんに出会って・・・というお話です

イラストは可愛いし、幽霊騒動とか内容もポップな感じで、全体にライトノベルらしい雰囲気です

たくさん登場するお菓子も時代を反映していて、面白いなと思いました

ちゃんと1冊で完結してるんですが、主役の巴さんや三郎さんが素敵なキャラで、

他のキャラクターも味があってよかったので、可能ならぜひ続編が読みたい作品です

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久我先生のBL作品は、なんといっても「芸人シリーズ」です

10冊以上ありますが、良作が多くて、ホントに面白いです

BL小説ファンしか読まないのがもったいない!

もっとたくさんの方々に読んでいただきたい!

そんな思いになるシリーズです

どれも落語や漫才などの大衆演芸が題材になっていますが、それらを知らない人でも大丈夫です

それに、1冊ずつが独立しているので、どれか1冊だけ読んでみるというのも問題ないです

  • 落語や漫才、寄席といった演芸を題材にした芸人シリーズ
  • 各作品が完結しているので、どれか1冊だけ読んでみることも可能です
  • 10冊以上あるので、興味が惹かれる1作を、まず試していただきたいです

たぶん、オーソドックスなのは、シリーズ1冊目を読んでみる方法かと思います

ただ、1作目の「なんでやねん!(1)」は2004年発売で、だいぶ前の作品なんですよね

なので、ここでは「頬にしたたる恋の雨」(2018年発売)を選んでみました

芸人シリーズの中でも、特に評価が高く、色々なところで名作と評価の高い作品です

内容は、昭和初期を舞台にした、落語家と寄席の主人の物語です

志水ゆき先生がイラストを担当されていて、先生の哀愁や色気漂うイラストも素敵です

おすすめ3人目:和泉桂先生

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続いては、和泉桂(いずみ かつら)先生

和泉先生は、BL小説家デビューが1995年と、20年以上のキャリアがある超ベテラン作家さんです

清澗寺(せいかんじ)家シリーズなど、シリーズ化されたBL作品も多い先生です

X(旧twitter)を開設されており、他に個人HPやブログもあります

  • 商業誌デビュー:1995年「犬とロマンチスト」
  • ライトノベル:2016年「東都日報絵師の事件帖 帝都の夜に潜む罪」(富士見L文庫)など
  • 一般文芸デビュー:2023年「奈良監獄から脱獄せよ」(幻冬舎)
Photo by Sixteen Miles Out on Unsplash

和泉先生は、2016年頃から、ライトノベル作品を発表されるようになりました

そして2023年には、初の一般文芸作「奈良監獄から脱獄せよ」を出版されました

「奈良監獄から脱獄せよ」は、大正時代の監獄が舞台です

冤罪で捕まった数学教師と印刷工の2人が、監獄内で出会い・・・というお話です

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和泉桂先生のBL代表作は、なんといっても「清澗寺家」シリーズだと思います

第1巻「この罪深き夜に」の発売が2003年、完結作「暁天の彼方に降る光」下巻の発売が2016年

実に10年以上にわたって、楽しませてくださいました

内容は、名門:清澗寺家の人々の大正から戦後にかけての群像劇です

本編だけで10冊以上あり、完結したのが2016年と少し前の作品、かつ色々濃いめの描写です

濃厚で長編のBL作品をがっつり読んでみたい方に、一度試していただきたいシリーズです

まとめ

一般文芸でも作品を発表されているBL作家の中から、おすすめの先生を追加で3名考えてみました

気になった先生、気になった作品があれば、ぜひ一度読んでみてください

お気に入りの1冊を見つける参考にしていただければ嬉しいです