凪良ゆう先生の作品には、素敵なものがたくさんあります
最近発表された一般文芸作品ももちろんですが、BL小説にも面白い作品がいっぱいあります
ただ、出版社休刊などで、手に入らない作品が多いのが難点です
だから、こちらも中々オススメしにくいんですけど、でも面白いから、ホント読んでもらいたい!
そして、読みたいと思っておられる方も多いはず!
というわけで、
凪良ゆう先生のBL作品を読んでみたいけど、今どれが読めるの?その中で面白い作品は?
そう感じておられる方に向けて、発売中の作品で、テーマごとにオススメを考えることにしました
今回は、「切ない恋」が描かれた作品を3つ選びました
どれも、とても素敵な物語です
BL小説を読んだことがない方、BLは読んだことがあるけど、凪良先生作品は読んだことがない方
どちらの方にも、おすすめの作品です
- 凪良ゆう先生のオススメBL作品の中で、切ない恋が描かれているものを選びました
- 2023年12月現在、文庫 or 電子書籍で入手可能です
「ニアリーイコール」
<作品のあらすじ>
幼いころに両親を亡くし、1人で生きてきた非常勤教師の仁居(にい)さん
過去の恋愛で傷つき、2度と人を好きにならないと、自分に言い聞かせてきました
そんな中、仁居さんは、昔の同僚の国立(くにたち)さんと再会します
昔より距離が縮まり、優しく明るい国立さんに、次第に惹かれていく仁居さん
必死に自分の気持ちを否定し、距離を置こうとしますが・・・
<おすすめの理由>
おすすめ1作目は、「ニアリーイコール」です
本作は、過去の恋愛で傷ついた教師2人の物語です
特に仁居さんは、高校時代の恋愛を引きずり、もう誰とも付き合わないと決めている人でした
けれど、国立さんに再会し、徐々に惹かれる自分に戸惑い、その想いを必死に打ち消そうとします
一方の国立さんも、家族や過去の恋愛で深い傷を負った人
国立さんも、付き合うことに臆病になっていて、結局お互い探り合ってしまいます
2人とも、中々踏み出せなくて、もどかしいのですが
2人が臆病になる理由も十分理解できるので、読んでいて可哀想でたまらなかったです
それでも幸せになりたいと、怖がりながらもがく2人が、とても切なかったです
臆病な大人2人の不器用な恋が、じっくり丁寧に描かれています
繊細な大人達の切ない恋を丁寧に味わいたい方に、おすすめの作品です
【臆病な恋】教師BL:凪良ゆう「ニアリーイコール」感想・おすすめ
「おやすみなさい、また明日」
<作品あらすじ>
下宿の管理人をしている朔太郎(さくたろう)さんと、小説家のつぐみさんの物語
十年来の恋人に振られ、住む場所を探していたつぐみさん
たまたま出会った朔太郎さんが、下宿をしていると知り、置いてもらうことになります
元々つぐみさんの小説が好きだと話し、引っ越し後も何かとよくしてくれる朔太郎さん
そんな朔太郎さんに、つぐみさんは次第に惹かれていきます
そして想いを打ち明けますが、朔太郎さんは「誰とも恋愛しない」と拒絶し・・・
<おすすめの理由>
もう、何回読んだかわからないぐらい読みましたし、これからもずっと読んでいくだろう作品です
色々なとこで言われていますが、ホントに名作
何回読んでも感動します
2人の恋も切ないし、2人の人生も切なくて、最後なんて人によっては号泣ものだと思います
人に言えない悩みを抱える朔太郎さんと、過去の恋愛で傷ついた売れない小説家のつぐみさん
言葉に出来ない互いの状況を、推測したり、気遣う2人が、大人で健気です
そして、好きだから受け入れてもらいたいつぐみさんと、好きだから受け入れられない朔太郎さん
いつも出す答えは違うけど、どちらも自分と相手にとっての幸せとは何かを悩んでいるのは同じ
大切な人だからこそ、幸せになってほしくて苦しむ2人が、不器用で愛しい物語です
美しい表紙に彩られた、美しい作品です
「雨降りvega」
<作品あらすじ>
高校生の文人(ふみと)さんは、自身の性的志向に悩み、ネットに救いを求めます
そこで「アルタイル」と名乗る男性と知りあい、メールを交わすようになります
共通の趣味である天体観測の話題や、メールの距離感が心地よく、何年も交流が続きます
そんな中、友人の言葉に傷ついた文人さんは、思わずアルタイルに助けを求めます
アルタイルは、慌てて駆けつけてくれ、2人は初めて会います
しかし、お互いのプライベートを守ろうと、その後は、交流が途絶えてしまいます
アルタイルを忘れられない文人さんは、ある日、姉に婚約者を紹介され・・・
<おすすめの理由>
この作品も、切ない恋が描かれた良作です
2013年発売の作品なので、電話とかインターネットの描写は、今と違います
LINEやSNSがない時代なので、最初の2人のやりとりは、パソコンのメールです
なので、今の時代の私たちからみれば、2人の歩みはゆっくりです
でも、そのゆっくりさが、お互いを丁寧に思い合う2人に合っていて、とても良いです
真面目で誠実な2人が、相手と周囲の幸せを心から願う姿に、すごく切なくなります
10年も前に書かれた作品なのに、中身は全然古臭くありません
電子書籍で読めるので、まだ読んだことがない方には、ぜひ1度試していただきたい作品です
番外編:現在入手困難な作品にも、切ない恋がたくさん描かれています
BL小説の長年のファンとして辛いのが、作品が絶版になってしまうことです
規模が小さく、出版社の廃業やレーベルの休刊などが多いジャンルだからだと思いますが
名作は、どうか残していってほしいと思っています
凪良ゆう先生の現在入手困難な作品の中にも、切ない恋を描いた良作はたくさんあります
「累るーkasaneruー」(プラチナ文庫)や、
「ショートケーキの苺にはさわらないで」(ショコラ文庫)、
「ショートケーキ・・・」のスピンオフ「2119929」(ショコラ文庫)などです
いつか再販されたらいいなと思っています
「累るーkasaneruー」(プラチナ文庫)、
「ショートケーキの苺にはさわらないで」(ショコラ文庫)や
上記スピンオフ「2119929」(ショコラ文庫)などは、入手困難ですが名作です
古本屋さんなどで見かけられたら、ぜひ一度手に取ってみてください
凪良ゆう先生の「切ない恋」オススメ3選まとめ
凪良ゆう先生のBL小説から、切ない恋が描かれたオススメ3作品をあげてみました
BL小説を読んだことがない方、BLは読んでるけど、凪良先生の作品は読んだことがない方
どちらの方にも、おすすめの作品たちです
みなさんの大切な1冊を見つける参考になったら嬉しいです